雛人形の並びはどっち?男雛は向かって左?右?由来と地域の違いをやさしく解説


🌸 お雛様の並び、実はどちらも正解

お雛様を飾る季節になると、
「向かって左が男雛?右が男雛?」という話題が必ず出てきます。

私自身、ちりめん飾りのカタログや和紙に描かれたお雛様を見比べて、
「あれ、どっちが正しいんだろう?」と迷ったことがありました。

調べてみると、実はどちらも“正解”。
地域や時代によって並びが変わってきた背景があるのです。


🎎 もともとの並びは、こんな意味がありました

日本では古くから、中国の影響を受けた「左上位(さじょうい)」という考え方がありました。
天皇が南を向いて座ったとき、向かって右側に立つ人が“左”となり、そこが上位とされたのです。

この考え方に基づき、伝統的な並びでは
男雛は向かって右、女雛は向かって左
とされてきました。現在も関西を中心に、この並びが受け継がれています。


🌿 明治以降に変わった、新しい並び

明治以降、西洋文化の影響を受け、儀礼の場での立ち位置が西洋式に倣う形へと変化していきました。

その象徴的な出来事としてよく挙げられるのが、昭和天皇のご成婚の際のお写真です。
新郎が向かって左側に立たれたことから、その並びが広く知られるようになり、関東を中心に

男雛は向かって左、女雛は向かって右

という並びが主流になっていったといわれています。

現在、市販されている雛人形の多くはこの並びです。


ちりめん細工や和紙絵などでは、作り手の流派や意匠によって左右が異なることもあります。
私がカタログを見て混乱したのも、きっとその違いだったのだと思います。

結局のところ、どちらが正しいというより、
その地域やご家庭の文化を大切にして飾ることがいちばん。

そう思うと、左右の違いも「その家らしさ」として楽しめる気がします。


🗻 地域によって違う、ひな祭りの日

立春(2月4日頃)を過ぎた頃から飾り始めるのが一般的です。

けれど実は、地域によってお祝いの時期が違うこともあります。

富士市周辺でも、昔から4月3日を桃の節句として祝う地域があります。
これは旧暦の名残といわれています。

旧暦では現在の4月頃がちょうど桃の花の咲く季節。
寒さの厳しい地域では、旧暦の方が季節感に合っていたため、

北海道・東北・北陸・長野などでも、今も4月にひな祭りを行う地域が残っています。

「ひな祭り=3月3日」というイメージがありますが、
全国を見渡すと、気候や暮らしに合わせたさまざまな形が続いているのですね。


☀ いつ出して、いつしまう?

「早くしまわないとお嫁に行き遅れる」という言い伝えがありますが、
これはしつけや湿気対策の意味合いが強いといわれています。

布や紙を使ったお雛様は湿気に弱いため、
晴れた日を選んで、空気の乾いた日に片づけるのが安心です。


🎁 誰が贈る?最近の選び方

初節句のお雛様は「母方の実家が贈る」という慣習がよく知られています。

ただ最近は、両家で相談して決めるご家庭が増えています。
住宅事情や好みに合わせて、

・大きな段飾りではなく
・ちりめんや木製、和紙の小さな飾りを選ぶ

そんな“ちょうどいいお雛様”が主流になってきました。

贈る側も受け取る側も、気持ちよく迎えられる形を選べる時代ですね。


🌸 飾り方のちょっとしたコツ

・直射日光やエアコンの風を避ける
・少し高い位置に置くと華やかさが出る
・小さなお子さんやペットがいる場合は、倒れにくい素材や壁掛けタイプを選ぶ

飾り方に“絶対の正解”はありません。
家族が心地よく楽しめることが、いちばん大切です。


🗻 富士の春と、小さなお雛様

富士山の雪が少しずつ薄くなり、街に桃色が増えてくる頃、
お雛様の季節がやってきます。

この地域ならではの春の空気とともに、
季節の小さな飾りを楽しむのも素敵ですね。

いでかみでは、ちりめんや和紙のやさしい雰囲気のお雛様をいくつかご用意しています。
大きな段飾りとはまた違う、暮らしに寄り添う“春のしつらえ”。

店頭で実物をご覧いただきながら、
ご家庭に合うひとつを見つけていただけたら嬉しいです。


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紙と文具「いでかみ」
紙と文具の「いでかみ」は、創業以来、和(なごみ)の心を大切に、人々に親しまれてきた和文具、和雑貨を真心込めて提供してきました。「いでかみ」では入口に入った瞬間に「わくわく、ドキドキ」する様な 品揃え、サービスを御提供出来ればと日々考えております。 最新アイテムや旬な商材をいち早く展開するとともに、 独自セレクションの「おもしろアイテム」や「いい商品」を常に探して御提案いたします。

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