お祝い事や御不幸があった際、必ず必要になるお金包み（金封）。いつも使っているはずなのに、いざ必要になると金封選びに迷ってしまうお客様が多くいらっしゃいます。紙と文具いでかみでは、デザインの違いや水引の縛り方、お入れになる金額等々、お客様のお悩みをお尋ねし、ご使用に適した金封をご提案しております。多くの質問の中からまずは、水引の結び方の基本的な違いについてお話したいと思います。
水引の意味とは？
水引の歴史と文化的背景
水引は、日本の伝統的な結び紐であり、贈り物や祝い事に用いられます。その起源は古く、平安時代にまで遡ることができます。当初は、神社や仏閣での儀式に使われていましたが、次第に一般家庭でも広まり、贈り物の装飾としての役割を果たすようになりました。水引は、贈り物に込められた思いや感謝の気持ちを表現する重要な要素となっています。水引の色や結び方には、それぞれ特別な意味が込められています。例えば、赤と白の水引は祝い事に使われ、黒と白の水引は弔事に用いられます。このように、水引は日本の文化や習慣と深く結びついており、贈り物を通じて人々の心をつなぐ役割を果たしています。
水引が持つ象徴的な意味
水引には、結びつきや絆を象徴する意味があります。結び目は、二つのものを結びつけることから、友情や愛情、感謝の気持ちを表現するものとされています。また、水引の結び方によっても意味が異なり、例えば「梅結び」は、固い絆や長寿の意味が込められています。このように、水引は単なる装飾ではなく、贈り物に込められた思いを伝える重要な役割を果たしています。
水引の種類と選び方
水引の主な種類
水引には、さまざまな種類がありますが、主に「平水引」と「丸水引」の2つに分けられます。平水引は、平らな形状をしており、主に贈り物のラッピングに使われます。一方、丸水引は、丸い形状をしており、特に結び方に工夫が必要です。これは、特に儀式や祝い事に用いられることが多いです。水引の選び方は、贈る相手やシーンに応じて異なりますので、適切な種類を選ぶことが重要です。今回は主に丸水引を用いた金封についてご紹介したいと思います。
水引の色とその意味
水引の色には、それぞれ特別な意味が込められています。例えば、赤と白の水引は祝い事に使われ、喜びや祝福を表現します。逆に、黒と白・銀色の水引は弔事に用いられ、哀悼の意を示します。また、金色の水引は、特別な贈り物やお祝いの場面で使われることが多く、最近ではラメやパール調、ピンクやブルーなど明るい色の水引を使ったものが多く華やかさを演出します。贈り物の内容や相手の状況に応じて、適切な色を選ぶことが大切です。
水引金封のおすすめと使い方
水引金封のルールとマナー
水引金封は、結婚式やお祝い事、弔事など、さまざまなシーンで使用されます。例えば、結婚式の際には、赤と白の水引金封を用いて、祝福の気持ちを表現します。また、出産祝いには、明るい色合いの水引金封が適しています。弔事の場合は、黒と白の水引金封を選び、哀悼の意を示すことが重要です。現金を贈る場合は、金封の中に金額を明記し、相手に失礼のないように配慮します。また、贈り物の際には、表書きにも注意が必要です。お祝い事には「御祝」、弔事には「御霊前」など、シーンに応じた表書きを記入することで、より丁寧な印象を与えることができます。また、水引の結び方には、結び目を解くことができない「結び切」や、再会を願う「梅結び」など、意味が込められていますので、適切な結び方を選ぶことが求められます。
水引の結び方：梅結び、結び切、引き返し結び
梅結び
梅結びは、とても有名な結び方で、当店の金封にも多く用いられている結び方です。梅結びにはいくつか意味があります。1つ目は、複雑な結び方で、「一度結ばれたものが簡単にほどけない」「固く結ばれる」という思いがこめられていて、このことから婚礼のお祝い金封に一番使われています。２つ目に、梅はもともと魔除けの効果があるそうで、梅結びも魔除けの意味を持っています。新築祝い、出産祝いにも適しています。また、春の花として有名な梅は、運命が向上するとも言われています。どんなお祝い事でも使うことができる万能な結び方です。
結び切
結び切は、結び目が解けないようにするための結び方で、「繰り返さない」という意味があります。特に婚礼、お見舞い、弔事に用いられます。結び目が解けないため、贈り物の内容がしっかりと伝わることが特徴です。あわじ結びが代表的な結び方です。
引き返し結び
引き返し結びは、花結びとも言います。お祝い事や贈り物に使われる結び方で、何度でも結び直しが出来ることから、「何度あってもうれしいお祝い」「再びこの様な喜びがあるように」など、再会や幸運を願う意味が込められています。婚礼以外のお祝い事はほとんどの場合、この結び方を選びます。
おすすめの水引金封
水引を使った金封は、多くのメーカーがあります。伝統的な技法とデザインを受け継ぐ老舗メーカーや新しさを提案するペーパーアイテムメーカーなど、店内には常時１００種類以上の金封を取り揃えています。数多くのブランドが存在しますが、特に人気のあるのは「東京鳩居堂」「G.C.PRESS」「大直」です。これらのブランドは、伝統的な技法を用いた高品質な水引金封で、贈り物にふさわしいデザインが豊富です。
東京鳩居堂（とうきょう きゅうきょどう）
G.C.PRESS（じーしーぷれす）
大直（おおなお）
まとめ
水引は、日本の伝統文化に根ざした重要な要素であり、贈り物や祝い事において欠かせない存在です。水引の種類や色、結び方にはそれぞれ特別な意味が込められており、贈る相手やシーンに応じて適切に選ぶことが求められます。水引を通じて、感謝や祝福の気持ちを伝えることができるのは、日本の文化の素晴らしい一面です。これからも水引の魅力を大切にし、贈り物を通じて人々の心をつなげていきましょう。いでかみでは、富士市本店・サントムーン柿田川店の２店舗にて、豊富な品揃えと長年の知識で商品選びのお手伝いをさせていただきます。
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